マルタで妊娠・出産 2023年

malta giving birth マルタ

マルタ在住のMiya(@TabitInfo)が2023年にマルタで妊娠し、出産したので、その体験談をシェアします。

マルタで妊娠すると気になる

  • 出産までの流れは?
  • どんな選択肢があるの?
  • 費用は?
  • 産休制度は?
  1. マルタで妊娠 この体験談の前提
  2. マルタで妊娠発覚から出産までの流れ
  3. マルタで妊娠・出産の選択肢について
    1. 定期検査を受ける病院
    2. 分娩する病院
    3. 無痛分娩か普通分娩
  4. マルタで妊娠・出産に関する費用は?
  5. マルタの産休制度
  6. 妊娠初期
    1. 妊娠検査薬
    2. プライベートの産婦人科に行く(検診①)
      1. 予約
      2. 当日
    3. マーターデイから手紙が届く
    4. マーターデイで初診(検診②)
    5. HRに妊娠を伝える
    6. 出生前診断を予約
    7. 両親教室に申し込む
    8. 出生前診断を受ける
    9. 出生前診断の結果が届く
  7. 妊娠中期
    1. 家族や会社に報告
    2. 検診③
    3. 緊急外来へ行く
    4. ラスベガスへ行く
    5. Anomalyテスト(検診④)
    6. スペインへ行く
    7. 定期検診⑤
  8. 妊娠後期
    1. 定期検診⑥
    2. カンジダにかかる
    3. 定期検診⑦
    4. 定期検診⑧
    5. 入院・出産の物の準備をする
    6. 定期検診⑨+溶連菌検査
    7. 出産までの仕事の予定を考える
    8. お腹が24時間以上痛くなる
    9. 定期検診⑩
    10. 定期検診⑪
    11. 前駆陣痛?
    12. 副鼻腔炎になる
    13. 定期検診⑫
    14. 助産師の知人に質問する
    15. 陣痛が来るジンクスをやってみる
    16. 前駆陣痛が来る
    17. 定期検診⑫
  9. いよいよ出産!
    1. 陣痛が来た
    2. 病院へ
    3. 病室へ移動
    4. 入院一日目
    5. 入院二日目
  10. 産後
    1. 助産師が家庭訪問する
    2. ブレストフィーディングクリニックへ
    3. マルタに出生届を提出
    4. 股関節の検査を受ける
    5. 出産祝い金が振り込まれる
    6. 日本に出生届を提出
  11. 追加情報
    1. ソーシャルセキュリティーを支払っていない場合
  12. 結婚していないパートナーとの子供の出産

マルタで妊娠 この体験談の前提

前提として、私はマルタ在住で妊娠・出産時はマルタの会社に勤めていました。そのためソーシャルセキュリティーを支払っています。

父親となるパートナー(ジョー)はイギリスとマルタのハーフで二重国籍、妊娠当初結婚はしていませんでした。妊娠中にラスベガスに行き結婚しました。

ここでは出産に関することにフォーカスしてご紹介します。結婚については別途記事にします。

私達が取った流れであって、全員がこの流れになるわけではありません。

※一番最後に他の方から伺った情報を追記しました。

  1. マルタでソーシャルセキュリティーを支払っていなく、自費で出産した場合
  2. 未婚で出産し、認知をした場合。

マルタで妊娠発覚から出産までの流れ

  1. プライベートクリニックで妊娠の確認
  2. マーターデイで登録・検査
  3. 1ヶ月に一度定期検査
  4. 両親教室が始まる
  5. 希望者は出生前診断を受ける
  6. マーターデイでアノーマリー検査
  7. 定期検査が2週間に一度になる
  8. マーターデイで溶連菌の検査
  9. 定期検査が1週間に一度になる
  10. 出産

同時進行で出産や産後に必要なものを買って準備します。何が必要なのかというリストは病院で渡されます。

マルタで妊娠・出産の選択肢について

定期検診を受ける病院の選択肢と、分娩する病院の選択、無痛分娩をするかどうかについて選択肢があります。

定期検査を受ける病院

私達は国の病院であるマーターデイとプライベートクリニックのどちらでも受けました。その経験から違いをいうと、

プライベート

  • 有料
  • 通常保険ではカバーされない
  • 定期検査のたびにエコーで診てくれる
  • エコー写真を印刷してくれる
  • 待ち時間がマーターデイに比べると短め
  • 診察時間がマーターデイに比べると長め

マーターデイ

  • ソーシャルセキュリティーを払っていれば無料
  • 定期検査では問題がなければエコーで診ない
  • エコーで診た場合も写真を印刷してはくれない
  • 待ち時間が長い
  • 診察時間は短い

分娩する病院

分娩については、私はマーターデイでの経験のみになりますが、セントジェームスというプライベートで出産した経験がある知人の話では、病院がすごくきれいで個室でちょっとしたホテルのように快適だったそうです。

マーターデイは清潔感はありますが、個室ではなく国の病院という感じでホテル感はありません。

複数の方からマーターデイで生んだ方がいいと言われました。その理由はマーターデイがマルタで一番医療が充実していて医師も機材も揃っているからです。

プライベート病院で手に負えない場合は、マーターデイに搬送されることになっているそうで、そのリスクを考えると最初からマーターデイで生んだほうがいいと言われています。

定期検診同様、マルタでソーシャルセキュリティーを支払っていればマーターデイは無料です。プライベートは有料です。

無痛分娩か普通分娩

プライベート病院でもマーターデイでも無痛分娩を選択することができます。

マーターデイのことしかわかりませんが、追加料金なく無痛分娩が選べます。

事前の予約は必要なく、分娩台の上で無痛分娩をしたいと伝えると麻酔を打ってくれるそうです。

とはいえ、私は希望したにもかかわらず打ってもらえませんでしたし、周りにも打ってもらえなかった人が数人いるので、希望していても打ってもらえる保証はなく、おそらく無痛分娩が必要じゃないと判断された場合は、混雑状況や他の妊婦さんの状況などの影響があるのか、あまり積極的には打ってくれないような気がしています。

希望したら打ってもらえたという人もいますし、心臓が弱く痛みに耐えられない、陣痛が長時間に渡っているなどで打ってもらっている人もいました。

マルタで妊娠・出産に関する費用は?

先に書きましたが、ソーシャルセキュリティーを支払っていると、マーターデイでは無料で医療が受けられます。

マーターデイでの定期検診、その他の検査、出産、入院一切に対して支払いはありませんでした。

妊娠中にかかった費用は、

  • プライベート病院で受けた定期検査代(一回65ユーロを複数回)
  • 出生前検診代金(コンバインドテスト230ユーロ)※希望者のみ
  • 妊娠検査薬やサプリ、塗り薬の購入代金

マルタの産休制度

14週間 会社から給料満額が支給されます。(後に政府から会社に補填されます。)国からお金が出るため、事前に申請が必要です。申請書には会社や病院からのサインをもらう必要があります。

4週間 国から少し支給されます。(希望者のみ・後日個人の口座に直接入金されます)

仕事復帰後、6ヶ月以内に退職すると産休中に受け取った給料は返還義務があるそうです。

産休中は出勤と同じ扱いになるため、有給も付きます。祝日は14週間の計算から除外されるので、実質14週間より祝日の分だけ長くなります。

会社によっては会社負担の産休もくれるところがあるみたいです。

併せて18週間なので、これでは足りないという人は、有給を使ったり、無給休暇を取ってもう少し長く休む人もいます。

私の場合

今年消化できなかった有給は、私の会社では通常最大5日間翌年に繰り越せますが、出産があるので特別14日間繰り越していいと言ってもらえました。

結果として14週間+4週間+14日間の2023年有給繰越分+1日の2024年有給で、10月23日〜3月24日の5ヶ月間お休みしました。

産休後、復職してからすぐに退職することとなり、結局最低6ヶ月働かなくてはいけないという期間を全うできませんでした。この場合会社が支払った産休中の給料について国からの補填が受けられない可能性がありますが、会社が私に返還請求はしないと言ってくれ円満退社しました。

いつから産休に入るの?

産休開始日は予定日4週間前〜出産当日の期間で自分で決めると聞きました。

私は妊娠中の体調が良く出産前に産休に入る必要を感じなかったのと、生んだ後に長く休みたかったので、出産予定日から産休に入ることとしました。

会社によるかと思いますが、私の場合は、もし早く生まれた場合はその日から、予定日より遅く生まれた場合はその分先に有給を消化するとのことでした。

ここからは実際の流れに沿って体験の詳細を書きます。1年弱の体験談なので、かなり長いです。読みたい方だけ読みすすめてください。

妊娠初期

日本とマルタの妊娠月数の数え方が違うようです。なので初期・中期・後期のタイミングも異なるかもしれませんが、日本に合わせて区切りたいと思います。

  • 1~4ヶ月(~16週未満)を妊娠初期
  • 5~7ヶ月(16~28週未満)を妊娠中期
  • 28週以降を妊娠後期

妊娠検査薬

(妊娠5週目)

私は生理が予定日通りに来るタイプなので、少し遅れただけで妊娠かな?とわかりました。

マルタの薬局に妊娠検査薬が売られています。複数の種類があり、値段も様々。1個入、2個入や、画面に妊娠週数が表示される高機能なものなど、おそらく日本と差のない商品が買えると思います。

妊娠検査薬を使用するタイミングは商品の説明に書いてあります。私が購入したものは「生理予定日から1週間後」と書かれていました。尿をかけ線が2本出たら陽性というのが一般的だと思います。

近所の薬局に買いに行きました。購入時にレジのお姉さんからは「妊娠してたら葉酸(folic acid)を飲むのよ!」と声をかけられ、「妊娠を希望していたからもう飲んでるよ!」と返事しました。葉酸も薬局で売られています。葉酸は購入時に妊娠中か妊娠待ちで飲むのか聞かれました。配合量が違うのかもしれません。

妊娠がわかってからはサプリを変え、必要なものが一つのタブレットに入っているタイプのサプリと追加でフィッシュオイル、新ビオフェルミンSを飲んでいました。

(このフィッシュオイルは飲んだあとゲップするとすっごい魚臭いくらい魚…)

プライベートの産婦人科に行く(検診①)

(妊娠9週目)

産婦人科を予約して、診てもらいます。

予約

近所のVeduta Clinicという産婦人科(Gynecology)にしました。

以前、同じ産婦人科でポリープを取ってもらったことがあり、とても感じのいいドクターだったのと、後に記載がありますが私の名前の短さ問題が理由で、ヴェドゥータを選びました。

電話で予約を取りました。最後の生理初日を聞かれるので答えられるように事前に調べて置きましょう。

そこの病院ではだいたい妊娠9週目くらいに来てということで、9週に予約を取りました。

当日

会社には「病院へ行くから病欠にしてください」と言って2時間ほどシックリーブを取りました。

私は彼にもついてきてもらいました。他の方もカップルで来ている人が多かったです。

受付に予約時間と名前を伝え、案内に従って、ナースが体重と身長と血圧を測り、青い厚紙のリーフレットに書き込み渡され診察を待ちます。このリーフレットは今後病院に行くたびに持っていく大事な資料です。日本で言う母子手帳みたいな役割かと思います。通称ブルーカードと呼ばれていました。ブルーカードは病院に行くときだけではなく、常日頃持ち歩くように言われました。

プライベートのクリニックはMaterDeiに比べるとあまり待ち時間は長くなく、30分くらいでした。

問診

以前ポリープを取ってくれたときと同じドクターに診てもらうことができ、問診を受けました。

最後の生理初日、初めての妊娠か、タバコを吸うか、お酒は飲むか、葉酸を飲んでるか、家族に双子はいるか、家族に糖尿病はいるか、家族に高血圧はいるか…

尿検査

「今日尿持ってきてない?」と言われました。持っていっていませんでした。

先生曰く「まぁ、初診はみんな持ってこないんだけど…」と。

予約時に言われなかったし、「尿検査って、持参するんだ!」とびっくりしました。日本で行った産婦人科はトイレに尿検査キットが置いてあり、小窓から渡せるようになっていたし。

初回から尿を持っていった方がいいそうです。

入れ物はなんでもいいから自分で用意します。薬局では尿を入れる容器が売られているそうです。私はこれ以降、家にある小さな空き瓶に入れて持っていくようになりました。

検査後に尿は返却されるので…自宅に帰って尿を捨ててからすすいで、ガラス回収の日に出していました。

血圧測定

定期検査のたびに毎回行われます。妊娠高血圧症候群になる方もいるので、要注意です。

エコー検査

お腹にジェルを塗って、機械を押し当てて見るタイプのエコーで赤ちゃんを確認しました。

(これは人によるみたいですが、マルタで出産した他のお友達は、最初の検査ではスティックを挿入して見るタイプのエコーだったと言っていました。)

「パウチもあるし、赤ちゃんも正しい場所にいるし、心臓も動いているよ!妊娠しているね。」

と言われ、とっても嬉しかったです。

エコー写真を印刷してくれました。

「大きさ的にまだ9週目ではないかも、でも次の検査でもっと正確に週数がわかるよ。」と言っていました。

染色体検査の案内

希望者が受けられる出生前診断について説明がありました。有料で種類によって150, 230, 455ユーロで、エコーや血液の詳細な検査が受けられます。染色体の異常などがわかるので、ダウン症も発見できます。

  • 150ユーロはエコーでの精密検査のみ
  • 230ユーロは上記のエコー精密検査+血液検査(コンバインド検査・オスカーテストと呼ばれるもの)
  • 455ユーロはNIPT検査(性別もわかるそうでう)

マルタは堕胎が法律で禁止されているので、異常が見つかったとしても子供を堕ろすという選択はができないことも説明されました。希望する場合は国外に行かないと手術は受けられないそうです。

ドクターから私のように高齢出産の場合は、コンバインド検査かNIPTを受けたほうが良いと言われました。

マーターデイの予約をする

マルタの公的な病院であるマーターデイに行き次の検査を受け、妊婦として登録します。その予約は初診をしてくれたドクターがしてくれ、通常その場でシステムでするそうです。

が、私は名前が短すぎてシステムに登録できないと言われました…!本名がAiなので2文字の名前など存在しないという扱い…

実はこの問題に他の産婦人科でも言われたことがあり、そのこともありVeduta Clinicを選びました。「Veduta Clinicはマーターデイでも働いているドクターが働いているので、何かあればマーターデイとつないでくれる」と前の産婦人科のドクターに聞いていました。

まさにその通りで「システムで予約ができないので、マーターデイ勤務の際にマニュアルで予約します。後日WhatsAppにメッセージくれれば予約内容を送ります。」と言われ、日を改めて予約してくれました。

後日WhatsAppに連絡すると予約内容を送ってくれました。予約は11週目の週。朝7時半と早く驚きましたが、予約が取れて一安心。

お会計

プライベートクリニックは有料です。支払いをします。妊娠に関しては私が加入しているプライベート保険では対象外でした。65ユーロでした。クレジットカードで支払えます。

この頃は、とにかく眠くて眠くて。数日だけですが、頭痛がありました。それも妊娠の影響だと言われました。パラセタモールは妊娠中でも飲んでいいと言われましたが、念の為飲みませんでした。

マーターデイから手紙が届く

予約内容が書かれた手紙が届きました。手書きで、

  • 給料明細を持ってお会計に行ってください
  • 尿を持参してください

と書かれていました。会社で給料明細を印刷して準備。

マーターデイで初診(検診②)

(妊娠11週目)

会社には再度「病院に行くから病欠にしてください」と伝えました。

持ち物は

  • 給料明細
  • 届いたお手紙
  • 青い厚紙のリーフレット
  • 尿

朝のマーターデイは交通渋滞が起きやすいのでお気をつけください。

2023年4月の時点では、マーターデイはマスク着用必須でした。持っていなかったので売店で購入しました。

お会計に行く(検診の前に済ます)

いきなりですが、お会計に行き手紙と給料明細、IDを見せます。「マルタで働いてる?」と聞かれ、はいと言って終了。(繰り返しになりますがソーシャルセキュリティーを支払っている人はマーターデイは無料です。)

産婦人科受付

発券機から番号を取り、番号が呼ばれるのを待ちました。

7時半がオープンの時間らしく、7時半になると鍵が開き、続々と番号が呼ばれました。

自分の番号が呼ばれたら受付で手紙とブルーカードを渡します。待合室で待つように言われ待ちます。

問診

名前が呼ばれ部屋に通され、体重計に乗り、ナースから問診を受けます。質問はVedutaクリニックでの診察と同じようなもの。パンフレットが渡され両親教室の申込み、困ったときの連絡先、出産時に病院に持ってくるものリストなどが書かれていました。

また待合室で待つように言われます。

診察

9時位になり診察室に呼ばれました。ここで尿を渡します。尿は検査後返されます。血圧を測ります。

エコー検査で予定通り11週くらいの大きさが確認できました。すでに腕や足がはっきり見え、たくさん動いていました。(マーターデイ初回の検査ではエコーがありましたが、その後の定期検査ではありませんでした。)

ここではエコーは印刷して渡さないので、写真やビデオを撮ったらいいよと言ってくれました。

心音も聞くことができ、順調に育っていることが確認できてすごくホッとしました。

ドクターから血液検査を受けに他のセクションに行くように言われました。

採血

採血専用の場所があり、書類を渡すと番号札を渡されます。番号が呼ばれ中に入ると、ひたすら採血だけをしている人たちがいて、流れ作業で採血され終了。慣れてるだけあって採血上手でした。

マーターデイの待合室は妊婦のみが座って良いこととなっています。なので、旦那さんは待合室の外のベンチで待っていてもらいます。ベンチに男性が座っていると、警備の人が来て注意していきました。

HRに妊娠を伝える

病院に度々行かなくてはいけないし、産休制度のことなども知りたい、具合悪くなった場合に理解してほしい、などを考慮して、マーターデイに行った日にHR(人事担当)にだけ、妊娠を伝えることとしました。上司には安定期になってから伝えたいと言うと、理解してくれました。

言ってよかった!

HRとして色々教えてくれたし、個人としてもマルタで普通・無痛分娩やプライベートクリニック・マーターデイの両方を経験した母親としてアドバイスもくれました。

通院は勤務時間にカウントされる

通院するときはOOO(Out Of Office)にして病欠にしなくていいよと言われました。勤務時間に数えてくれるそうです。(びっくり。会社によるかもしれません。)

出生前診断を予約

初診で説明があった出生前診断を受けることにしました。ドクターがおすすめしていた230ユーロのコンバインド検査を申し込みました。予約日は電話で決まり、時間は後日連絡すると言われました。

後日連絡があり、14週2日目に予約となりました。これはコンバインド検査ができる最終期限なので、かなりギリギリ。日本では13週目までに受けるらしくこの日に受けてもいいのかドキドキしました。

両親教室に申し込む

マーターデイでもらったパンフレットにParental Craft(両親教室)の申込用紙があるので、記載して指定のメールアドレスに送信すると、フェイスブックのプライベートグループに参加するように返信がありました。

フェイスブック!と驚きましたが参加。クラスはオンラインで、言語は英語とマルタ語から選べました。

数日後担当助産師から投稿があり、第一回のオンラインクラスが、30分後に始まりますとのこと。急!

MicrosoftのTeamsでのセッションということで、アカウント持ってない人は焦るだろうなーと思います。

参加してみましたが、最初の15分くらいで脱落…助産師さんの自己紹介という名の人生のストーリーや飼い犬が最近怪我したことなどが延々と話されていて、アーカイブが残ると聞いたので、退室。すみません、助産師さん。これ以降、彼がアーカイブを2倍速で見て、概要を教えてくれるという方法に切り替えました。

参加者に知っている方がいたので、この人妊娠してたんだ!と知ってしまいました。ちょっとこのシステムはどうかなーなんて思ってしまう。

出生前診断を受ける

(妊娠14週目)

14週目に出生前診断のコンバインド検査を受けにVedutaに行きました。普段の検診のときとは違うこの検査を専門的にされているドクターが担当でした。

尿検査があるので持参します。

問診

母親は妊娠時に高血圧だったか聞かれました。

尿検査

15時の予約で病院に行く直前に採尿したものを持ってきたんですが、採尿は朝一がいいそうです。

私は朝にも昼にもご飯を食べた上に、アイスクリームを食べた後に採尿してしまい、尿に糖が出てしまいました。

炭水化物を控えて、アイスクリームは食べないほうがいい、採尿は朝一でして、次回以降糖が出るか様子見てくださいと言われました。

血圧測定

通常通りの測定。血圧も正常値。

エコー精密検査

受ける前は「普段からエコー検査するから一緒じゃないの?」って思っていたんですが、事前にこのテストを調べたところ通常のエコーとは全然違う検査です。

一つ一つ丁寧に赤ちゃんの体の部位を観察していきます。両手足、背骨、脳、胃、へその緒、心臓、血流、ここで男の子ということもわかりました。一番気になっていたNTもじっくりと調べてくれました。4,5回繰り返し測定し直していたので、ヒヤヒヤしながら見守っていました。

NTは首の後ろの浮腫の厚さで、染色体に異常があると厚いと事前に調べてあったので、高齢出産であることも踏まえて、すごく気になっていました。高齢出産の場合、卵子の年齢も高いので染色体異常が起こる可能性が高まると言われています。

結果、2mmと正常値でした。ホッとしたー!すでに親孝行!!

この検査でどんなことがチェックされるのか、どこがチェックポイントなのかはユーチューブで勉強しました。この検査自体がかなり高度な検査らしく、認定された人しかできないそうです。

おそらくエコーの機械自体普段の定期検診よりいいものな気がします。このときのエコー写真が一番鮮明に写っていました。

血液検査

採血され、明日の午後くらいには結果が出るから、明日の午後にメールしてくれたらそれに返信すると言われました。

お会計

エコー精密検査が150ユーロ+血液検査が80ユーロで合計230ユーロでした。

次の検診の予約

次は定期検診で4週間後。

出生前診断の結果が届く

ドクターの指示通り、検査の翌日午後にメールを送りました。

夕方頃、血液検査を踏まえた検査結果が添付されたメールが返信されました。(写真は結果を印刷したもの)

メール本文は「explanation and results attached. All is good.」とシンプルなもの。

添付資料

  1. 詳細の数値が記載されたもの
  2. Your Adjusted Risk is LOW (i.e. a good result).とリスク値の見方について記載されたもの

検査結果の表記は英語であるだけで、基本的には日本での検査結果と似ていると思います。

年齢だけで判断するとこれくらいのリスクです。今回のエコー精密検査・血液検査・家族の健康状態・年齢を全て加味して判断するとこのくらいのリスクです。

という2つが記載されています。年齢だけの結果はもちろんリスク高め。高齢出産なので。

気になる全てを加味した結果はローリスク!!歓喜!!!よかったー!

妊娠中期

5~7ヶ月(16~28週未満)を妊娠中期とします。

家族や会社に報告

(妊娠16週目)

一般的に安定期と呼ばれます。

このタイミングで周囲へ報告するようになりました。

まずは家族へ。そして職場の上司。友人は順次、会った人から報告していきました。

少しずつ胎動を感じてきた頃でもあり、驚きと喜びを感じていました。私が感じられるだけで、彼はまだ感じられず残念がっていました。

このタイミングで、イギリスへ行き、彼のお母さんに報告しました。泣いて喜んでくれました。

検診③

(妊娠18週目)

Vedutaの予約を取り、定期検診に行きました。

前日に電話で予約確認電話があり、明日行きますと言ったんですが、当日行ってみるとキャンセルになっていると言われました。

マルタでは本当によく分けのわからないことが起きますが、キャンセルしてないと主張したところドクターに見てもらうことができました。

当日の朝に採取した尿を持っていき、尿検査・血圧検査・エコー検査を受け、全て問題なし。

今回は朝イチで採尿したので糖は出ませんでした。体重も赤ちゃんの大きさもすべて順調ですと言われ、ホッと一安心。

緊急外来へ行く

妊娠19週目で、会社に解雇され、ショックだったのかお腹が痛くなりました。10分程安静にしてみましたが収まらなかったので、タクシーに乗りマーターデイへ。緊急外来セクションに行き診てもらいました。幸いなんともありませんでした。

妊娠中の個人的な解雇は違法だそうですが、プロジェクト修了によるチームの解散だったので、解雇ができたそうです。すぐに転職先が決まったので、ソーシャルセキュリティーなどへの影響はありませんでした。

ラスベガスへ行く

その週末に飛行機でラスベガスに行き結婚しました。ロンドンまで3時間、ラスベガスまで10時間のフライトがあり、不安でしたが、無事でした。

妊娠中の旅行は可能ですが、渡航先で何かあった時にお医者さんに見てもらえるかが重要だそうです。

この頃には少しお腹が出てきました。

妊娠21週で妊娠生活の折返しとなります。半分来たんだ!と嬉しくなりました。

Anomalyテスト(検診④)

(妊娠22週目)

このテストはマーターデイで受けます。一番最初の検診の際にドクターからAnomalyテスト用の紙を受け取っていて、保管するように言われます。それを使用します。

マーターデイに電話をかけ、Anomalyテストを受けたいと伝え予約を取ります。

当日そのテスト用の紙とブルーカードを持ってマーターデイへ。最初に産婦人科の受け付けに行きます。

(私達はそれを知らず、その場にいたドクターに質問してしまいドアの前の椅子で待つように言われ、1時間待ちぼうけました…)

受け付けに行ったあと、担当ドクターから呼び出されます。

エコー検査の精密版のようなもので、全体を詳しく見て異常がないか確認し、特に心臓をよく確認していました。

問題なしという結果に、改めてホッとしました。

スペインへ行く

(妊娠23週目)

友人の結婚式に参列するために飛行機でスペインに行きました。無事行って帰ってくることができました。ピンクのドレスが私で、見た目で妊娠していることがわかるくらいになりました。

この頃から夫にも手で触れることで胎動が感じられるようなってきました。とても喜んで、頻繁にお腹に手をおいて胎動を感じようとしていました。

妊娠22週以降は、赤ちゃんが生まれても生存できる可能性が高いそうです。同時に、マルタに限らず人工中絶が禁止となります。

定期検診⑤

(妊娠25週目)

Vedutaに行きました。

赤ちゃんは順調に育っており、尿検査・血圧検査・エコー検査すべて問題なしでした。

ドクターの休暇前ということでいつもより混んでいて、1時間半ほど待ちました。

どうせ待つなら、一度定期検診もマーターデイで受けてみようかという話になり、次回はマーターデイに行くことに。ドクターに確認したところ、マーターデイの場合は予約不要で月曜の朝9時半ころに、レセプションに行き定期検診を受けたいというだけとのこと。

この頃から足がつることが多くつらかったです。

原因には、運動不足・歩きすぎ・カリウム不足・カルシウム不足などがネットに書かれていました。

週5日片道40分の通勤路を歩いているので運動不足ということはないかなと思うんですが、歩きすぎなのかもしれない…カルシウムはしらす干しと、日本から持ってきたセノビックを飲んでいました。鉄分も不足しやすいそうなので、南部鉄器の鉄玉を入れてご飯を炊いたりお茶を入れたり、プルーンを食べたりしました。

胎動がポンポンというキックから、グルンという長い動きに変わりました。

お腹がぐんぐんと大きくなり、妊婦らしくなってきました。

妊娠後期

28週以降を妊娠後期とします。

この頃から胸焼けがするようになりました。赤ちゃんのスペースが大きくなってきて、内臓が押されているためだそうです。

定期検診⑥

(妊娠28週目)

マーターデイに行き、産婦人科のレセプションへ。定期検診を受けたいというと、今までプライベートクリニックで受けてきていたので、新たに公的病院での定期検診予約表を渡されました。

先にお会計に言って戻ってきてと言われ、お会計に行き、紙を見せました。無料なので支払いはありません。

産婦人科に戻り、カウンターで番号が書かれた紙を受けとり、待つこと…2時間!やっと名前が呼ばれました!

診察は5分くらい。エコー検査はなく、尿検査と血圧測定の後、体調を聞かれ、触診で赤ちゃんをチェックして、メジャーでお腹周りの大きさを測って終了。

公的病院の定期検診ではエコー検査しないことをこのときに知り、びっくりしました。

次回の予約はカウンターでできるけど、あなた達はグジラヘルスセンター(地域の小さな公的な病院)の方がいいよと言われ、次回の予約はグジラヘルスセンターにしました。

この頃から近所のホテルのプール会員になり、ネットで調べて自分でマタニティスイミングをするようになりました。週に4〜5回程度通っていました。

カンジダにかかる

かゆみに襲われたので、Vedutaの担当医にWhatsAppで相談したところカンジダだろうということでした。

珍しいことではなく妊婦の3割程が患うと言われています。妊娠中は生理が来ないため自浄作用が低下することと、母体が赤ちゃんを異物として捉えられないように免疫力が低下するようになっていて、カンジダのような常在菌でも悪さをすることがあるそうです。参照元

ファーマシーで購入できるタブレット注入剤(Canesten 500mg pessary)は妊娠中にも使えるということで購入を勧められたため、使用。就寝前に使うこと、使用できるのは1回のみということでした。

症状が緩和されたものの、まだ痒みがあるため、次の定期検診で相談することにしました。

定期検診⑦

(妊娠32週目)

グジラヘルスセンターでの初の定期検診に挑戦!

入口の警備員に予約があることを伝えると、受付へ促されます。受付で予約表を見せ、案内された2階の診察室へ。

初めてのグジラヘルスセンターでの検診のため、助産師さんより基本情報の問診がされます。Vedutaやマーターデイの初回で聞かれたことと同じような内容でした。

問診後、待合室に戻りしばし待つと今度はお医者さんがいる診察室に案内されました。

お医者さんからの体調に関する質問の際に、カンジダにかかったようで医師の勧めに基づいてタブレットを注入し、緩和されたけれどもまだ痒みがあることを伝えました。

その場で検査してくれることとなり、まだ赤くなっているので軟膏を塗るようにと処方箋を書いてくれました。

定期検診はマーターデイ同様、エコーなしで行われ、心拍を確認し、触診、尿検査が行われました。

そろそろ頭の位置が固定されてくる時期だったので、頭が下になっているか確認したところ、なっているとのことで安心しました。

この検診で久しぶりの体重測定を受け、帰宅後ブルーカードを見ていたら体重が初診から1.7キロしか増えてないことに気が付きました…自宅にも体重計がありますが、体脂肪計も兼ね備えていて微弱な電流を流すので、妊娠してからは使っていませんでした。だから体重は病院で計るとき以外チェックしていなくて、このタイミングで初めて体重の増加があまりに少ないことに気が付きました。お腹はすごく大きくなっているのに…なぜ?とても不安になり、次の検診で聞いてみることとしました。

待ち時間含め終了までには2時間弱かかりました。マーターデイよりはマシでしたが、予約があってもプライベートクリニックよりは待ち時間が長い印象です。

ここから定期検査は2週間に1度になります。次回の検診はグジラヘルスセンターの予約がいっぱいなので、マーターデイに行くかプライベートに行くかを選んでくださいと言われました。

私達はそろそろエコーも見たいし、次の検診はプライベートに行くことにしました。

帰り道でファーマーシーに寄りカンジダ用の軟膏を購入。5日間、1日2回使用することと言われました。

5日後には症状が改善されましたが、数日に1回程度かゆみを感じることもあったので、かゆいときだけ使うようになりました。(お医者さんからもかゆいときは、軟膏を使っていいと言われました。)

この頃から足がつることが減りました。

定期検診⑧

(妊娠34週目)

Vedutaに電話し予約して、定期検診に行きました。

待ち時間は1時間程度。

ここでも体重を測ってくれました。初診からは約3キロ増加していました。体重計によって違うのか…?と思いつつ、診察室に通されたあと、お医者さんに体重増加が少ないことを相談。「増えない分には大丈夫。増えすぎたら心配してください。」ということでした。ほっ。

尿検査の後、久々のエコーチェック。赤ちゃんの大きさと重さがわかりました。

2370グラムで週数からして通常サイズ。よかったー。頭は平均より大きく、体は平均より小さく、足は平均的な大きさとのこと。鼻は私と旦那さんの中間くらいの大きさと言っていました。(多分鼻は冗談…!)

いろいろ詳しくわかるエコーはやっぱり安心しますね。

次の検診は2週間後、そこからは毎週検診があります。

どこで検診を受けるか迷いましたが、ここからはマーターデイで受けることとしました。

先生に「マーターデイはエコーチェックしないけど、大丈夫なのか?」と質問したところ「エコーの機械はある。懸念事項があればエコー検査をするので、エコー検査をしないということは順調ということ。」と言われました。

入院・出産の物の準備をする

そろそろ必要なものを揃えておこうと思い、ベビーカー・洋服・ガーゼ・哺乳瓶・おむつ・お尻拭き・授乳ブラなどを揃えていきました。

幸いにも昨年・今年に出産したお友達がいて、使わなくなったものをいろいろといただきました。

実際にどんなものを準備したかは別の記事でご紹介します。

このあたりで、リストにある必要なものはすべて揃えることができました。量としては預け入れのスーツケース一つ+ジムバッグ一つ位の量になり、思ったより大荷物になりました。

定期検診⑨+溶連菌検査

(妊娠36週目)臨月です。

月曜の9時半にマーターデイへ予約無しで行きました。

流れは同じで、チケットマシーンで番号を受取り、番号が呼ばれたらカウンターへ。カウンターで受け取った紙を持ってお会計へ。(無料)カウンターに戻り、名前が呼ばれるのを待合室で待ちます。

待つこと2時間半後、名前が呼ばれ診察室へ。

尿検査・心音検査・触診によるお腹の大きさと赤ちゃんの位置を確認し、問題なしとのこと。

今回は膣内の溶連菌を検査する「ぬぐいテスト」がありました。GBSといいます。

長い綿棒が入った筒を受取り、トイレに行って自分でぬぐいます。5センチ位入れて5回位クルクルと回すように言われました。

その筒を持って、病院の地下にあるラボに提出に行きます。

ラボで筒を渡してID番号を伝えたら終了。

次回以降もマーターデイで検診を受けるため、受付カウンターで次回の予約を取り帰宅。

出産までの仕事の予定を考える

産休を取るまでに消化しなくてはいけない有給を少しずつ取り始めました。おかげで週3〜4日勤務くらいになり体も楽になりました。

これまでは週5日オフィスで勤務していましたが、会社に相談して最後の2週間は自宅から働くこととしました。

もう少し前から自宅勤務に切り替えても良いと思いますが、私個人としては出勤したり同僚と話したりすることで体も心もより健康な気がしたので、ギリギリまでオフィス勤務することとしました。でもオフィスで破水するのは嫌だなと思い、最後2週間は自宅で夫が隣りにいる状況で仕事をしたいと会社に許可をもらいました。

お腹が24時間以上痛くなる

夜にお腹が痛くなり、前駆陣痛?と思いネット検索。でもお腹上部が痛いことと、痛みに波がないので前駆陣痛でもなさそうでした。

翌朝起きてもまだ痛く、安静にして過ごしていると夜には痛みがなくなりました。夫婦喧嘩した後に始まったので、ストレスで子宮が収縮したのかもしれません…。

定期検診⑩

(妊娠37週目)

マーターデイで定期検診を受けました。2時間半待ちました。

先週のぬぐいテストの結果は溶連菌(GBS)陽性。さほど落ち込むようなことではないそうで、出産時に抗生物質を点滴するそうです。2〜3割の人が陽性になるそうです。

B群溶血性レンサ球菌は常在菌として膣や腸内に持っている細菌で、病気ではないし他人に伝染ることもない弱い菌なので大人には特に影響がありません。(性感染症ではありません)しかし、新生児に経腟分娩で母体から赤ちゃんに産道感染する可能性が1/1万くらいあり、新生児GBS感染症という重大な病気を起こす可能性があるため、出産時に抗生物質を点滴するという対策が必要だそうです。

ブルーカードにGBSポジティブと書き込まれました。

いつもどおり、尿検査と血圧測定後、横になって心音の確認、お腹の上からの触診がありました。研修医がいて、その人が担当。マーターデイではよく研修医が同席していて「研修医が検診してもいいか?」と聞かれることがあります。Yes以外に回答していいのかわからず、毎回Yesと言っていました。

数日前に赤ちゃんが蹴る位置が変わった気がしたので頭が下になっているか確認してほしいと伝えると、研修医では頭の場所が特定できず、お医者さんにバトンタッチ。恥骨周辺をすごい力で押しました。そんなに強く押して…大丈夫なの…?と不安になるほど。

お医者でも頭が確認できず、エコー検査をすることに。必要があればエコー検査するというのは本当でした。エコーで無事、頭が下になっていることを確認できました。

数日前の腹痛についても相談しましたが、「前駆陣痛かな?気にしなくて大丈夫」ということでした。

すべて順調ということで、次回の予約を取って仕事へ行きました。

定期検診⑪

(妊娠38週目)

マーターデイへ。今回はなんと待ち時間が1時間程度で診察を受けられました!嬉しい!いつもより予約時間が1時間ほど遅かったからかもしれません。

今週から通常の、尿検査・血圧検査・心音検査・お腹の上からの触診に加え、直接子宮口を触る内診が加わりました。日本で言う内診グリグリだと思います。

今回も研修医が同席していて、お腹の上からの触診は研修医が担当。内診はお医者さんがしてくれました。

子宮口は1センチ開いていて、柔らかさはミディアム。まだ生まれないよと言われました。

41週と数日過ぎても生まれない場合は、誘発分娩しますと言われました。(これは全員言われるのかもしれませんし、私が高齢出産だったからなのかもしれません。)

陣痛や破水があった場合に電話する番号を改めて教えてくれ、いよいよな気持ちになりました。

産休申請のための書類にドクターからサインをもらい、カウンターでスタンプを押してもらいました。

次回の予約をして帰宅。この日から自宅勤務を始めました。

前駆陣痛?

検診の翌日の夜、お腹がキューッと苦しくなり、明らかにいつもと違う感覚になりました。呼吸するのも苦しく、ソワソワ。

しばらく安静にしていると少しずつなくなりました。これが前駆陣痛なのかわかりませんが、眠れる程度なら眠ったほうがいいとネットに書かれていたので寝ました。翌朝には痛みはなくなっていました。

その後もたまに、夜になるとお腹が張って苦しくなることがありました。

3ヶ月ほどプールに通っていましたが、加えて安産スクワットや骨盤股関節のストレッチ、会陰ストレッチや乳腺マッサージをし始めました。Youtubeで検索するとすごくたくさん出てきます。

副鼻腔炎になる

以前から時々、副鼻腔炎になっていたのですが、このタイミングでなってしまいました…

鼻水が止まらなくなり、鼻詰まりも発生、喉に落ちた鼻水で咳が出たり痰が絡みます。

さらに妊娠後期はただでさえくしゃみなどで尿もれするので、咳も加わりお散歩すらためらうほど尿もれに悩まされました…

それから寝付きが悪くなる時期でもあるので、呼吸がうまくできずさらに眠りが浅くなってしまいました。

生理食塩水で鼻うがいしたり、レンチンしたタオルで鼻周辺を温めたりしました。先生の話では副鼻腔炎の薬は服用してはいけないということでした。

定期検診⑫

(妊娠39週目)

マーターデイに9時30分の予約で行きました。

今回は呼び出されるまでが過去最速で、1時間経たずに診察室番号が案内されました。

が!診察室9番の前でお待ちくださいと言われてから、30分以上呼ばれず、おかしいな…と思いドアが開いたタイミングで中にいた先生に訪ねたところ、私の診察は予定しておらず案内間違いだと思うと言われました…でも今は患者いないから診るよと言って中に通され、先週同様の診察を受けました。

(帰宅途中でマーターデイから電話があり、診察を受けていないから今すぐ戻ってきてと言われ、一連の流れを説明しました。マルタの病院は本当に謎なことがよく起きます。)

血圧、尿検査を受け、先生から「来週の定期検診が出産予定日なので、そのときにでエコー検査を受けましょう、ちょっと遅いかもしれませんけど」と言われ、ちょっと遅い…?どういうこと?と思いつつ、さらに「出産予定日より2日経っても生まれない場合は、入院してもらい翌日に誘発分娩します」と言われました。

先週とちょっと内容が異なったりで困惑。誘発分娩の予約をしてくれました。

今回も内診があり、研修医と先生のそれぞれがするということで2回ありました…痛いから、2回もされるの辛かった…今回は内診時に出血しました。

子宮口は1〜2センチということで、先週より若干広がって入るものの、まだ生まれないでしょうとのことでした。

「無痛分娩を考えているんですが、事前に今から言っておくべきですか?」と質問したところ、出産当日に言えば大丈夫とのことでした。

診察のあとは、自宅で仕事に戻りました。今週で仕事納め。挨拶は済ませてあるものの、やることはまだあるので休み休みもうひと踏ん張りです!

助産師の知人に質問する

幸いなことに同僚の奥さんが先日出産したばかりのマーターデイの助産師で、私がまもなく出産することを知っているので時々メッセージをくれていました。

体調はどう?と聞いてくれたので、エコー検査がなくて赤ちゃんの大きさがわからないから不安であることと、子宮口の開き具合、誘発分娩の日が決まったこと、溶連菌が陽性だったことなどを話しました。エコー検査は必須じゃなく、プライベートクリニックでは検査費をもらうためにしているようなもので心拍の確認が大切であって、赤ちゃんのサイズは気にしなくて大丈夫と言われました。

子宮口も開き始めているならいいことだし、誘発分娩の予約も念の為入れられているなら安心だし、溶連菌陽性はよくあることだから気にしなくて大丈夫と言ってくれ、すごくホッとしました。

陣痛が来るジンクスをやってみる

そろそろ陣痛が来てもいい時期なので、陣痛が来ると噂のジンクスをいくつかやってみました。床の雑巾がけ、パイナップルを食べるなど。この頃は毎日陣痛スクワットや股関節のストレッチなどもやっていました。

前駆陣痛が来る

夜中にお腹が痛くなりました。普段生理痛がないので生理痛との比較ができませんが、あーいたたたというくらいの痛みが定期的に、長時間続きました。マーターデイに電話して状況を説明したところ、その程度の痛みであれば自宅で様子を見てみてということだったので、病院には行かず自宅で過ごしました。

定期検診⑫

(妊娠40週目・出産予定日)

最後の定期検診日は出産予定日でした。ちょうどこの日から仕事も産休になっており、朝からマーターデイへ。

定期検診は朝、エコー検査は午後からの予約が入っていましたが、受付でその旨を伝えると、すぐにエコー検査するから名前が呼ばれるまで待合室で待っているように言われました。予約表を見たときは、午後まで待つのか…と気が重かったので、早めにやってもらえて嬉しかったです。

エコー検査では各部位のサイズや体重の予想などが伝えられます。私の場合は、頭は40週サイズ、体は38週くらい、体重は3500グラム(前後500グラムの差異有り)とのことでした。

その後また待合室で待ち、定期検診へ。尿検査と血圧測定の他、誘発分娩日の流れ、誘発分娩を待たずして陣痛が始まった場合の流れを確認し、今日が予定日なので内診はなし、エコー検査を受けているので特にサイズの検査もありませんでした。

いよいよ出産!

待ちに待った出産のとき!

陣痛が来た

定期検診から帰宅し、産休開始日なので会社にも行かず、そのまま日常を過ごし、夜にはスペイン語講座もオンラインで受講。クラスが終わったらお散歩しようね〜なんて旦那さんとのんきに話していましたが、少し眠くなったのでベッドで眠っていたところ、昨日の前駆陣痛とは比較にならないほどの痛みがあり、ふわっと何かが漏れました。破水なのか尿もれなのかわかりませんでしたが、痛みは5分間隔で来ていたため、電話をかけずに入院セットを持ってタクシーでマーターデイに行きました。

痛みの間隔を測定するアプリがあるので、妊娠後期になったらダウンロードしておくといいと思います。同僚の話では破水したときの水の量が半端なかったらしいので、車内に敷くタオルもたくさん準備しておくといいそうです。私はあまり量が出ませんでした。

病院へ

午前中に医師から言われたとおりの場所へ行き、陣痛が来てると思います!破水もしたと思います!と伝えたところ、すぐに分娩室に通されました。ノンストレスチェックをお腹につけてもらい、子宮口の確認。「これは陣痛です。破水もしてます。」と言われ、あぁついに生まれてくるんだ!と実感。

陣痛が収まっているときは話せるくらいだったので、助産師さんと共通の知人の話をしたりしていました。助産師さん一人と、研修医さん一人が対応してくれました。

私はGBSが陽性なのですぐに点滴の準備がされ、手首から抗生物質を投入。その後お水も投入されました。

無痛分娩を希望していることを伝えましたが、最初はガスを吸うことから始めてみましょう、血液検査してからだね、と言われ初めてのことでわからないので助産師さんの言うとおりにしました。ガスマスクを渡され、深く吸い込むように言われました。

緊急搬送されてきた方がいるということで助産師さんも研修医も出ていき、夫と二人きりに。部屋は薄暗い照明になり、ハッピーバースデーの音楽が流れていました。

しばらくして助産師さんが戻ってきたときには陣痛が強くなってきて、会話ができないくらいに。

子宮口は7センチ開いてるよ!と言われ、生まれたときに赤ちゃんが着る服一式用意してねと言われ、夫に「この柄のバッグに入ってる…」となんとか伝え、ヒーターの下に並べられました。助産師さんはまた他の部屋へ。

いきみ逃し用のテニスボールとうちわも取り出してもらい、ポジションを変えたりいろいろ試しましたが痛すぎてそのまま寝てることにしました。この頃から意識があまりありません。

次に助産師さんが来た頃には、激痛!「通常より陣痛強いね!痛いでしょ!」と言われましたが、「平均がわからないですが痛いです!」と伝え、子宮口を確認すると全開10センチ

「今から無痛分娩をしても意味がないので、鎮痛剤の注射でいい?」と聞かれ、なんでもいいから痛みを止めてくれー!と打ってもらいました。打ったあとは陣痛が来ていないときは寝てるというか気絶していて、陣痛が来ると起きるということを繰り返していました。

夫がモニターをずっと見ていたので、赤ちゃんの心拍数が上昇して180を超えてることを伝え、急ぎで出産することに。医師など数人がやってきてバタバタと準備を始め「10分以内に生みますよ!」と言われました。「3回のいきみで生まれなかったら吸引するからね!」と言われ、3回いきみましたが鎮痛剤の効果かイマイチ陣痛のピークがわからず、必死におへそを覗き込むように力を入れました。3回のいきみで生むことができなかったため、会陰切開後吸引分娩してもらいました。

吸引されながらいきんだところ、赤ちゃんが出てきて「ほぎゃ」と小さく泣いたあと、チェックのため別室に連れて行かれました。

陣痛が開始してから5時間で生まれました。日をまたいだので予定日翌日の出産となりました。

もっとオギャーと泣くものだと思っていたので、え?今ので大丈夫?と不安になりましたが、すぐに分娩室に戻ってきて、カンガルーケアをさせてくれました。泣いてはいませんでしたが元気に動いていてホッと一安心。親子3人初対面となりました。赤ちゃんはまだ顔が腫れていて、頭に吸引の輪っかの跡がついていました。頭の形はさほど伸びていないようでした。

胎盤を取り出し、会陰を縫い、おしりの穴に指を突っ込まれました!おそらくイボ痔対策です。後日ネットで調べたところ、多くの妊婦が出産時にイボ痔になり、出産直後に指を突っ込まれることもあると書かれていました。(ちなみに私はイボ痔になりました…つらかった)

しばらく休んでねということで、あかちゃんはヒーターの下に置かれ、私は休み休み分娩室を退室する準備。

病室まで歩ける?と聞かれたので、歩けると思いますと答えましたが、10歩くらい歩いたところで吐いてしまい、それを2回ほど繰り返したので前言撤回、車椅子を用意してもらいました。

病室へ移動

二人部屋の病室へ移動しました。移動中、他の分娩室の前を通りましたが、すごい叫んでいる人がいて私のお産はもしかしたら楽な方だったのかなと思いました…

誰か来て!と旦那さんが病室から飛び出してきてるところもあり、分娩室に誰もいない状況は私達だけじゃなかったんだ…と思いました。

病室についてからは赤ちゃんのベッドが私のベッドの横に設置されずっと一緒にいられました。朝方で眠たかったんですが、興奮状態だからか眠れませんでした。夫は一緒に病室に泊まってもいいようですが(椅子で寝ることになると思います)、家から病院までタクシーで10分程度なので、家に帰りベッドで眠ってからまた後ほど病院に来てもらうことになりました。

私はもらいませんでしたがお腹が空いている場合は食パンを持ってきてくれるそうです。

マーターデイは母子に問題がなければ、出産後36時間で退院となります。

入院一日目

翌朝から次々と医師や助産師が来て、いろんな説明をされます。おもしろかったのが、基本外国人には英語で説明してくれるんですが、なぜかうんちだけ全員マルタ語で言われました。ココといいます。

産後24時間以内に赤ちゃんがうんちとおしっこをしなくてはいけないと言われました。

11時ころ夫が病院に戻ってきました。朝の早い時間は病院に戻れないそうです。

2023年10月の段階では父親以外病室を訪れられないこととなっているため、おばあちゃんが会いに来てくれましたが中には入れませんでした。私自身は待合室に行き会うことができましたが、赤ちゃんには会わせられませんでした。

入院中の食事は食パンが出たり調理された料理が出たりします。調理された料理の方は選べてメニューの希望を聞かれましたが、実際に持ってきてもらったものが希望したものと一致していなかったように思います。味が薄いので塩とか持っていったほうがいいかもしれません。

沐浴指導を受けます。マルタではお湯に浸からせず、コットンボールにお湯を含ませたもので拭き取る方法を勧めているそうです。沐浴用の桶があり、入院必須用品に記載されています。

それから、爪を切っていたら、爪は切らないでと言われました。新生児の爪は自然ともげて短くなるから切らなくていいという方針らしいです。

この日も夫は家に帰り、翌日病院に戻って来ました。

入院二日目

朝7時を過ぎると順次ドクターやら助産師やら研修医やら次から次にやってきます。

確認事項や今後のことを説明されます。産後だしあまり寝ていないので頭が働かず、夫に泊まってもらったほうが良かったかなと思いました。

会陰切開しているので、トイレに入った後はシャワーで洗うように言われました。これが結構面倒。

夫が病院に来て荷物をまとめてタクシーで帰宅しました。

産後

サクッと産後直後のことも触れておきます。

助産師が家庭訪問する

自宅に戻った翌日、助産師が家を訪問します。赤ちゃんから採血し、いろいろ説明を受けて、母体の傷跡を確認してくれました。訪問時間は予約されていて、到着前に電話がかかってきます。滞在は15分くらいだったと思います。

ブレストフィーディングクリニックへ

その翌日にはマーターデイにあるブレストフィーディングクリニックに行きます。こちらも予約されています。

赤ちゃんの体重と身長を図り、授乳がうまく行っているのかをチェックされます。実際に授乳してみせ、角度や抱き方などを修正してくれます。

新生児を抱えたお母さんたちがずらりと並んで授乳しているのは、なんだか不思議な光景でした。

私はうまく授乳できていなかったようで、赤ちゃんの体重が減りすぎていると言われ、再チェックの予約が入りました。初めてのこと過ぎて赤ちゃんが飲めていないことに気づいていなかったので、診てもらえて良かったです。

マルタに出生届を提出

名前がやっと決まり、マーターデイにあるアイデンティティマルタ(現在はアイデンティタ)に出生届を出しました。(ブレストフィーディングクリニックの日に立ち寄りました)

ジョーがマルタ国籍なので、息子もマルタ人として登録されました。名字は選ぶことができ、私とジョーは別姓なので、どうするか話し合い、私の名字をつけることとしました。

日本に一時帰国したかったので、すぐにパスポート写真を取りに行き、申請をしました。

お祝いにギフトボックスがもらえました。

股関節の検査を受ける

出産直後、赤ちゃんの股関節からパキパキという音がしたらしく検査に来るように連絡が来ました。

そんなことは出産後に全く言われなかったので、びっくりしました。おそらく全員ではなく要検査の子だけだと思います。マーターデイに行きエコーで見てもらい、問題ないことを確認してもらいました。

出産祝い金が振り込まれる

ソーシャルセキュリティーから出産祝い金が400ユーロ振り込まれ、手紙が届きました。

プライベート保険でAtlasに加入していますが、そちらも申請すると祝い金が300ユーロ振り込まれました。

日本に出生届を提出

このときはマルタに日本大使館がまだなかったので、マルタを兼任しているローマの日本大使館とメールでやり取りをして、出生届を提出しました。

事前にメールで提出書類を全部確認してもらい、OKが出たら郵送で提出しました。

大使館経由で出生届を提出した場合、承認までにしばらく時間がかかります。また提出期限が定められており、海外で出産した場合は産後3ヶ月以内に提出することとなっています。

トツキトオカのことなので長文となりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。

マルタで出産する日本人は時々いるので、どなたかの参考になれば幸いです。

マルタ人と結婚したときの手続きや、家族ビザの申請などについても追々書いていきたいと思います。

追加情報

マルタで出産した知人から聞いた情報も追記しておきます。

ソーシャルセキュリティーを支払っていない場合

ソーシャルセキュリティーを支払っていない場合はマーターディでも有料となります。

料金表

  • Gynae (new case) > 初診の際の検診料金
  • Gynae Consultation > 2回目以降の定期検診料金
  • Delivery Suite > 出産時の入院費
  • Normal Delivery > 普通分娩料金
  • Ventouse Delivery > 吸引分娩
  • Cesarian Delivery > 帝王切開
  • Hospitalisation per day > 入院費X日数

他にも初診の際にする血液検査は€270くらいだったそうです。

定期検診の料金はプライベートのVedutaより高いなんて…ウルトラサウンドも写真の印刷もないのに…

セントジェームスというプライベートでの出産費用を確認したそうで、普通分娩で€2800くらいだったそうです。

結婚していないパートナーとの子供の出産

マルタ側では出生届を提出する際に、€10くらいのシングル料金のようなものがかかるそうです。認知届のようなものはなく、結婚している夫婦同様提出書類の父親欄に記載すると父親として登録されます。

日本側は認知届の提出が必要となります。(今回は日本人ママの場合。父親が日本人で母親が日本人ではない場合は、また別のケースとなるようです)追記をしている2025年現在、マルタに日本領事館があり、そちらで提出が可能です。

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