Tabit Info(たびっとインフォ)は旅行ブログですが、今はコロナによる非常事態で旅行ができません。
コロナについて様々な情報や憶測が飛び交う中、日本で不安に感じている方たち、海外在住で日本の状況が心配な方たちへ向け、記事を書くこととしました。
私が書く記事の情報源は日本厚生労働省のホームページに記載されている内容です。
それ以外の情報や憶測は入れずに、厚生労働省が発表している内容をかみ砕いて解説することを目的としています。
厚生労働省や日本政府の動向を賛否するものではありません。
情報元
厚生労働省サイトにある「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」
発表日
2020年3月28日
作成者
新型コロナウイルス感染症対策本部決定
内容
日本国内での感染について
2020年1月15日に最初の感染者が確認。
それ以降3月26日までの統計
- 感染者 1,349人
- 死亡者 46人
- 感染が確認された都道府県 42
海外から来た人による感染
3月19日以降、海外感染し、国内に移入したと疑われる感染者が連日 10 人を超えて確認されている。
割合
国内で確認された感染者のうち
- 3月11日‐3月18日 13%
- 3月19日‐3月25日 29%
移入元の国
流行当初は中華人民共和国に集中 → 現在では欧米を中心
一般的な感染
感染経路
- 飛沫感染
- 接触感染
(飛沫とは飛び散るしぶきのことで、会話やくしゃみや咳をした際に飛び散るつば等)
集団感染しやすい場所
- 密閉空間(換気の悪い空間)
- 密集場所(人が多い場所)
- 密接場面(人と人が近い場面)
感染した場合
潜伏期間
1-14 日(一般的には約5日)
症状
発熱や呼吸器症状が1週間前後持続することが多く、強いだるさ(倦怠感)を訴える人が多い。
入院期間
中央値は 11 日間
(比較参考:季節性インフルエンザの場合、3日間)
症状の重さ
約8割は軽症で経過し、治癒する例も多い。
季節性インフルエンザと比べて死亡リスクが高い。
症状が重くなる割合
中国の報告
- 確定患者の致死率 2.3%
- 中等度以上の肺炎の割合 18.5%
比較参考:季節性インフルエンザの場合
- 致死率 0.00016%-0.001%程度
- 肺炎の割合 1.1%-4.0%
高齢者・基礎疾患者の重症化
中国の報告
年齢ごとの死亡者の割合
- 30歳 0.2%
- 60歳以上 6%
薬はあるの?
現時点ではない。
既にある薬の中に候補薬があり、研究が進められている。
対処の方針
- 人と人との接触の機会を減らすために情報を共有して、感染拡大の速度を抑制する。
- 適切な医療を提供することにより、高齢者等を守り、重症者及び死亡者の発生を最小限に食い止める。
- 経済・雇用対策により、社会・経済機能への影響を最小限にとどめる。
- 強化対策が行われ、地域での感染者の発生が抑制された場合には、強化した対策を適切に元に戻す。
新型コロナウイルス感染症対策 重要事項
情報提供・共有
何を
国民に対する正確で分かりやすく、状況の変化に応じた情報提供行う。
行動を変える呼びかけ、冷静な対応をお願いする。
- 発生状況や患者の病態等のの正確な情報提供
- 手洗い、咳エチケット等の徹底
- 体調不良がある場合は休暇を取る、学校を欠席、外出自粛する
- 病院に行く前に、あらかじめ電話で相談する
- 厚生労働省が作成する「新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の考え方」を周知
- 誤解や偏見に基づく差別を行わない
どのように
- SNSなども積極的に使って情報発信する
- 情報が届きにくい層にも届くように民間企業とも協力する
- 外務省は海外の感染が拡大している国に住む日本人に対して情報提供や支援を行う
- 日本にいる外国人に対しても迅速に情報提供をする
調査の監視と情報収集
- 検査ができる体制を整える
- PCR検査(コロナウィルスの検査に使われている方法)の検査数や結果を都道府県別に公表する
- 学校などで集団感染しているかどうかを把握する
- 迅速診断用の簡易検査キットの開発を進める
まん延防止
地方公共団体
- 外出自粛の要請等を行うとともに、感染拡大の規模を正確に把握する
- 感染拡大のリスクの低い活動から自粛の要請の解除を行うこととする
都道府県
- 地域での感染状況を踏まえて、まん延防止策を的確に打ち出す
- 施設の休業やイベントの自粛等の必要な対応を要請する
厚生労働省
- 感染拡大の兆しが見られた場合には、専門家や人員を確保し、その地域への派遣を行う
- 医療施設や高齢者施設等において職員が感染源とならないようにす、院内感染や施設内感染対策を徹底するよう周知を行う。
文部科学省
- 「新型コロナウイルス感染症に対応した臨時休業の実施に関するガイドライン」に関し、学校での感染防止や感染者が出た場合の対応、必要に応じ地域における臨時休業について指針を策定する。
国土交通省
- 航空機の到着空港の限定の要請等を行うとともに、厚生労働省は、特定検疫港等の指定を検討する。
政府
- 専門家の確保及び育成を行う
- 保健所の体制強化に迅速に取り組む
- 事業者に対し、在宅勤務(テレワーク)や時差通勤、自転車通勤の積極的な活用、事業場の換気等、発熱等の風邪症状が見られる労働者への出勤免除(テレワークの指示を含む。)や外出自粛勧奨、出張による移動を減らすためのテレビ会議の利用等を強力に呼びかける。
- 入国制限、渡航中止勧告、帰国者のチェック・健康観察等の検疫の強化、査証(ビザ)の制限等を実施する。
医療
- 感染が疑われる患者への医療を提供すること
- 医師の判断により検査を実施し、指定医療機関等への入院を実施し適切な医療を提供すること
- 患者が増えすぎた場合は軽症者等は自宅療養とし、電話等で遠隔で健康状態を把握していく
- 自宅療養とする際、同居家族に高リスク感染のおそれがある場合には、軽症者が宿泊施設等での療養を行うことや、同居家族が一時的に別の場所に滞在すること等、家族内感染のリスクを下げること
- さらに患者が増加し増設した医療提供の限度を超えるおそれがある都道府県では、一般の医療機関での外来診療を行うこと
- 感染への不安から安易に病院に行くことで、かえって感染するリスクを高める可能性があることも踏まえ、症状が軽度である場合は、自宅での安静・療養を原則とし、状態が変化した場合に、かかりつけ医等に相談した上で、受診すること
- 患者を優先的に受け入れる医療機関の指定など、地域の医療機関の役割分担を行うとともに、結核病床や一般の医療機関の一般病床等の活用も検討し、ピーク時の入院患者を受け入れるために必要な病床を確保すること
- 医療従事者や人工呼吸器等の必要な医療機器・物資等を迅速に確保し、適切な感染対策の下での医療提供体制を整備すること
- 地域の診療所など一般の医療機関に勤務している医療従事者の派遣を検討すること
- 重症化しやすい方が来院するがんセンター、透析医療機関及び産科医療機関などは、コロナウイルス感染が疑われる方への外来診療を原則行わない医療機関として設定すること
- 都道府県域を越え広く患者の受入れ体制を確保すること
- 感染症病床等の利用状況について一元的かつ即座に把握可能とする仕組みの構築を進めること
- 医療機関の外来での感染を防ぐため、一般の患者も含め、混雑を生じさせないよう、予約による診療や動線が適切に確保された休日夜間急患センターの施設活用などを推進すること
- 外国人が医療を適切に受けることができるよう、医療通訳の整備などを強化すること
- 有効な治療薬やワクチン等の開発を加速すること。他の治療で使用されている薬剤のうち、効果が期待されるものについて、臨床研究・治験等を速やかに実施すること
- 健康診断及び予防接種については、適切な感染対策の下で実施されるよう、時期や時間に配慮すること
経済・雇用対策
政府は、必要かつ十分な経済財政政策を躊躇なく行うこととし、日本経済を確かな成長軌道へと戻すための思い切った措置を講じていく。
経済活動が縮小する中で影響を受けているフリーランスを含め、、中小・小規模事業者や個人事業主の方々が継続して事業に取り組めるよう制度を整える。
その他
人権等への配慮
感染者や対策に携わった方々等の人権に配慮した取組を行う
海外から一時帰国した児童生徒等への学校の受け入れ支援やいじめ防止等の必要な取組を実施する。
各種対策を実施する場合は、国民の自由と権利の制限は必要最小限に、女性や障害者などに与える影響を配慮して実施する。
物資・資材の供給
- マスクや消毒薬、食料品等の増産や円滑な供給を関連事業者に要請する
- 医療提供体制の確保のため、マスク、個人防護具、人工呼吸器等の必要な物資を国の責任で確保する
- マスク等を国で購入し、必要な医療機関や介護施設等に優先配布することや、感染拡大防止策が特に必要と考えられる地域において必要な配布を行う
- マスクや消毒薬等の国民が必要とする物資を確保するため、マスクの転売行為を禁止するとともに、過剰な在庫を抱えることのないよう消費者や事業者に冷静な対応を呼びかける
- 繰り返し使用可能な布製マスクの普及を進める
- 事態の長期化も念頭に、マスクや抗菌薬の原薬を含む医薬品、医療機器等の医療の維持に必要な資材の安定確保に努めるとともに、国内で生産できるように進める
社会機能の維持
- 電気、ガス、水道、公共交通、通信等の維持し、公益的事業を継続する
- 警察は、混乱に乗じた各種犯罪を抑止するとともに、取締りを徹底する
その他
今後の状況が、緊急事態宣言の要件に該当するかについては、海外での感染者の発生状況とともに、感染経路の不明な患者の発生状況等の国内での感染拡大の状況を踏まえて、総合的に判断することとする。