2019年にマルタで就職し、就労ビザ(ワークパーミット)を取得した流れを記事にしており、今でもたくさんの方に読んでいただいています。
ただ、その情報がすでに古いんです。もう申請場所すら変わっていて…
2022年にまた就職することになり、ワークパーミットの申請をしたので、2022年版として記録を残します。
※ビザ関係は常に情報が変わり、個々の状況に合わせて異なります。参考のための私の体験談のご紹介です。ご自身が申請される際は必ず最新情報と自分の状況に合った申請をしてください。
私のケース
- マルタ人パートナービザで滞在し、パートナービザ更新手続き中に就職
- 会社にビザアドバイザーがいて、申請を代行してくれた
- 申請は「KEI」(Key Employee Initiative)のシングルワークパーミット
マルタでワークパーミットを取得する流れ
- 就職先を見つける
- 応募書類を集める(保険にも加入)
- オンライン申請(費用を払う)
- 領収書が郵送されてくる
- アイデンティティマルタの予約をとる
- アイデンティティマルタに書類を持って行く
- プラスチックカードができるまでの一時的な紙が渡される(就労可)
- カードの引き渡しについて手紙が届き、アイデンティティマルタに受け取りに行く
応募書類を集めてオンライン申請
これは会社のビザアドバイザー(通常弁護士)に言われるがままに用意しました。
まず、申請する「Key Employee Initiative」は、重要な主導権を持った社員みたいな感じ。
管理職や技術職で、その役職に必要な職歴や資格があり、年収が30,000ユーロ以上の人が申請することができます。
普通のワークパーミットとKEIは何が違うのか…
詳しくはわかりませんが、
- 申請から5営業日以内に発行する
- 更新後のビザが3年くらいになるかも
みたいなことがサイトには書いていますが、実際に申請から2週間かかりました。更新後のビザ期間はまだ更新したことがないのでわかりません。
どのビザに申請するかは会社が言ってくれます。
KEIに必要だった書類
- Form C2 KEI
- パスポート全ページコピー
- EU様式の履歴書
- 就労契約書(給料が明記されている)
- 前職からのリファレンスレター(関連のある役職で3年以上働いていたことを明記)
- 保険の加入証明
- アパートの契約書
- 現在のIDカード(パートナー)
ビザアドバイザーがリストを送ってくれ、申請代行してくれているので、これですべてだったのか・どのようにオンラインで申請したのかはわかりません。
申請料金
オンラインで支払い(280.50ユーロ)を支払います。私の場合は会社が払ってくれました。郵送で領収書が送られてきました。
「THIS DOCUMENT IS NOT VALID TO WORK IN MALTA OR FOR RE-ENTRY INTO MALTA」
とある通り、この時点では働くことを許されていませんし、マルタ国外に出た場合に再入国を認める書類ではありません。
提出の必要がなかった書類
- 無犯罪証明書は必要ありませんでした。
- レンタルデクラレーションフォームは必要なく、Form C2 KEIに大家さんのサインをもらう欄がありました。
- 健康診断は必要ありませんでした。出身国によりますが、日本人はいらないはずです。
前職からのリファレンスレター
過去に働いていた会社からもらう「この人はこの期間うちの会社で働いていて素晴らしかったよ」という手紙のことです。
私はデジタルマーケティングでのビザ申請なので、それに合った役職のリファレンスレターが必要でした。KEIの申請上3年(36ヶ月)以上の経歴をカバーするものである必要がありました。
観光業で働いたときにオンラインで予約を受けていた(ニュージーランド)と、マルタでの前職がサイト運営だったのでそのことを合わせて36か月を超えたので、その2社からのレターを提出しました。
ニュージーランドとマルタの企業なので、レターは英語で書かれたものです。
私の場合…
パートナービザの更新手続き中に就職が決まりました。
2つのビザを同時に申請することができないため、先にパートナービザ申請をキャンセルすることが必要でした。
キャンセルは担当部署にメールするだけでできますが、キャンセル後10日以内にワークパーミットの申請をしなくてはいけません。
アポイントメントをとり、アイデンティティマルタへ
完全予約制
予約をし、指定日時にアイデンティティマルタへ。
Msidaにあります。
予約もビザアドバイザーが取ってくれました。
持ち物
- 予約のメールを印刷した紙
- Approval
- IDカード(パートナー)のコピーと原本
- パスポートの写真ページのコピーと原本
- 保険の加入証明のコピー
- アパートの契約書のコピー
- 郵送で届いた領収書
必要書類ではありませんが、待ち時間が長いことが予想されるので本など時間つぶしのものを持って行くことをおすすめします。
会社によってはアイデンティティマルタに行くタクシー代も出してくれるところが多いと思います。
当日の流れ
私の予約は9時15分。
時間ちょうどに到着し、入り口の警備員さんに、予約メールを印刷したものを見せると、入り口横にあるベンチで待つように言われました。
9時30分
「8時に予約の方~」に始まり15分刻みで呼ばれ、奥に誘導されました。
(8時予約の方たちは1時間半待ったのか…)
グランドフロアの一番奥「Still Abroad」という黒い看板の前に係りの方がいて、再度予約メールの印刷物を確認。
指定されたベンチに座ります。私の前後合わせて30人程の人がベンチに座っていました。
ベンチに座っている順番に室内に案内され、申請手続きが行われます。
10時30分
私の番になり室内へ。室内でもカウンターは満席で、前の人が終わるのを待ちます。
カウンターについて申請書類を渡してからはすごく早くて、何も質問されず、
「はい、カメラ見て」「はい、指紋とるから指置いて」「はい、室外に出て待ってて」
しか言われていません。席についてからは多分2,3分で終わりました。
室外へ出て、またベンチを指定され座りましたが、1分もしないうちに名前が呼ばれ、そこには私の申請受理書が印刷されていました。(旧ブルーペーパー)早!!!!
2枚にサインして、1枚渡され終了。
一応、どのくらいの期間かかるの?と聞いたところ2週間と言っていました。
左下のシールに「TEMPORARY AUTHORISATION TO WORK」と記載されている通り、この書面を受け取るとビザを受け取るまでの一時就労が許されます。
10時45分
アイデンティティマルタを後にする。
書類に不備がある場合
私の前にカウンターについた方は、書類に不備があって即終了されてました…
「ここにサインがない。サインもらってまた予約とって来て。バイバイ。」
と言われてるのが聞こえて、他人のことながら怖かったです。
申請中のマルタ出国について
書類に「再入国を許可するものではない」を明記されているんですが、他の申請者が「娘のイベントがあって母国に帰国しなくては~」と言っている方がいて、「できません」と言われてました。
申請受理書にも「THIS DOCUMENT IS NOT VALID FOR RE-ENTRY INTO MALTA」と記載がある通り、再入国を認める書類ではありません。
IDカードの受取
自宅に手紙が届く
2週間後、家に手紙が届きました。
受け渡し場所
申請と同じ場所へIDカードを受け取りに来るように書かれています。
受渡し時間
月〜金 午前7時半〜午後1時
必要書類
- パスポートまたはIDカード
- 申請受理書(旧ブルーペーパー)
- ビザ受け取りの手紙
- ジョブプラスからの手紙
ジョブプラスの手紙
ジョブプラスへの登録はHRがしてくれていましたが、手紙は届いていないのでHRにどうするべきか相談して、ジョブプラスからHRに届いたコンファメーションメールを転送してもらい、とりあえずアイデンティティマルタへ行くことにしました。
アイデンティティマルタの向かいにプリントショップがあるので、そこでUSBに入れたコンファメーションメールを印刷してもらいました。
受取の流れ
予約不要でアイデンティティマルタへ行き、受付で「VISAの受け取りに来ました」と伝えると、並ぶべき列を教えてくれます。
私が行った時(朝9時半ころ)は前に一人しかおらず、2分くらいで自分の番になり、
- 申請受理書(旧ブルーペーパー)
- ビザ受け取りの手紙
を渡すように言われます。
ジョブプラスからの手紙やパスポートは提出を求められませんでした。
左手人差し指の指紋を採るために機械に乗せてと言われ載せたところ、
「え…君、別人だよ…?」
と言われドキリ。
すぐに、にや~っと笑ってジョークだとわかりました。
はい、とビザのプラスチックカードを渡され終了。
やっと終わったー!!!と思っていたのが顔に出ていたのか、すれ違った人に「彼女はすごく幸せそうな顔をしているね」と言われていました…恥
有効期間は1年間。
全体を通じて…
就職は基本ビザアドバイザー任せ!言われたとおりに言われたものを用意していたらOK!
といいつつも、アイデンティティマルタではその時によって何を言われるかわかりません。できる限りの準備と時間の余裕を持つことをおすすめします。
マルタでお仕事を探している方は、「まるじゃぱドットコム」に日本人向け求人を掲載しているので見てみてください。
なんでマルタ就職したのか…という話はこちらに書いています。