2020年からカナリア諸島のグランカナリアに住み始めたMiya(@TabitInfo)です。
カナリア諸島ってどこにあるの?
という方も多いと思いますので、ここで概要をご紹介します。
私も住み始めたばかりなので、今回は勉強がてら調べつつ書き、実際に行ったときに詳細を随時記事を書いていきます。
カナリア諸島 場所
カナリア諸島はスペインです。
しかしスペイン本土から1,100kmも南に離れています。むしろモロッコからの方が距離的には近く100~500kmです。
カナリア諸島 気候
スペイン本土よりはるか南にあるので暑そう!と思うかもしれませんが、そうでもありません。
常春のカナリア諸島と呼ばれるほど年中心地いい気温なのが特長です。
Googleで平均気温を検索するとこの通り。
平均気温は20~28度、雨もあまり降らず天気がいい。
日本ではカナリア諸島のことを知らない人が多いかもしれませんが、ヨーロッパでは人気の観光地としてよく知られています。特に暖かい冬を求めてくる観光客がたくさんいます。
私たちも移住を決めた理由はこの気候です。
ただ、年に数日、アフリカからの砂嵐がやってきます。場合によっては飛行機がキャンセルになるほどの砂嵐になります。(2020年は飛行機がキャンセルになりました)
カナリア諸島 概要
スペインの島で
- 日本語でカナリア諸島(カナリアス諸島)
- スペイン語ではIslas Canarias
- 英語ではCanary Islands
と呼ばれます。
日本語を含めどれも複数形になっている通り、7つの島々があります。
- テネリフェ島
- グランカナリア島
- ランサローテ島
- ラ・パルマ島
- ラ・ゴメラ島
- エル・イエロ島
- フエルテベントゥーラ島
スペインには自治州が17つあり、各自治州の中に県があります。
例えば、マドリードはマドリード州のマドリード県にある街。バルセロナはカタルーニャ州のバルセロナ県にある街。
カナリア諸島の場合は、カナリア諸島州になります。県は2つあり、
- サンタ・クルス・デ・テネリフェ県
- ラス・パルマス県
自治州で税金の割合も本土と少し異なります。
食文化や言葉も本土と少し異なります。
そして本土と時差もあります!1時間戻ります。(本土が11時ならカナリア諸島は10時)
カナリア諸島 名前の由来
カナリアと聞いて鳥をイメージした人もいるかもしれません。
あのカナリアという鳥の名前の由来は、原産地であるカナリア諸島です。
しかし、カナリア諸島のカナリア(Canaria)はラテン語の犬(Canis)に由来します(笑)
なぜ犬を名前にしたのかは諸説あり、
- かつて生息していた「海の犬」アザラシに由来する
- 古代ローマの学者が、島に多くの野犬がうろついていることを伝えたことに由来する
など。とりあえず「犬の島」という意味です。
カナリア諸島州の州旗にも犬がいます。
犬と7つの島が描かれています。
他にも世代によっては「カナリア諸島にて」という大瀧詠一の楽曲を思い出す方もいるかもしれません。(私は知りませんでした…)
作詞の松本隆さんは、この曲の詞を書いたときはまだカナリア諸島に行ったことがなく、イメージだけで書いたそうです。グランカナリア島をイメージして書いたそうですが、後に実際にグランカナリア島に行った際にイメージと違って焦ったそうです。テネリフェ島のイメージにはぴったりなんだとか。
タイトルが、グランカナリア島ではなくカナリア諸島でよかったですね。
カナリア諸島 歴史
そもそも「地理的になぜここがスペイン?」と思いませんか?私は思いました。
カナリア諸島には先住民族がいました。
グアンチェ族と言います。
グアンチェ族は北アフリカ系の起源を持ち、遺伝子的にはベルベル人に最も近いです。
ベルベル人とは、北アフリカに広く住みベルベル語を話す民族です。民族の名前であって、ベルベルという国があるわけではありません。
今もたくさんのベルベル人がいます。私の友達にもリビア出身のベルベル人がいます。
英語ではBerberと呼ばれることが多いので、音としてはバーバーに聞こえます。
グアンチェ族は紀元前1000年頃以降にカナリア諸島へ移住してきたと考えられています。
いろいろな国との交易もあり、モロッコのエッサウィラからの進攻もあったとされています。
(エッサウィラに滞在していたことがあったのでここで名前が出てきてびっくり。エッサウィラの記事)
後にカスティージャ王国(スペインのこと)が攻め入り、1496年に投降し、スペインの一部となりました。
グアンチェ族は絶滅したわけではなく、現在もカナリア諸島にいて、スペイン人と混血した方もいらっしゃいます。
カナリア諸島 経済
カナリア諸島の経済のメインは
- 観光業
- 農業
です。
観光業
イギリスやドイツなど主にヨーロッパから年間約1000万人の観光客が訪れています。
- イギリス人 526万人
- ドイツ人 312万人
- スウェーデン人 65万人
- オランダ人 64万人
- イタリア人 53万人
日本人は3500人程度です。
お目当ては過ごしやすい天気とビーチ、ハイキングなど自然を楽しむことです。サーフィン・スノーケル・スキューバダイビングもできます。
農業
- トマト
- バナナ
- サトウキビ
- アボカド
- マンゴー
- パパイヤ
- パイナップル
など様々なものが収穫され、輸出されています。バレンシアでもカナリア諸島産のバナナやマンゴーを見かけました。
カナリア諸島産のマンゴー、すごい。1つ1キロくらいある巨大なものもあり、甘くて味が濃厚ですごくおいしい。マンガと呼ばれるものもあります。
フルタリアというフルーツ屋さんがあるので、そこで「今日食べるマンゴーが欲しい」と言うとすでに熟れたものを選んでくれます。値段は1キロ600~700円くらいでした。
逆にバナナは少し小ぶり。でも味は濃厚でおいしいです。
パパイヤは巨大。私はパパイヤ自体が苦手なので味の良しあしがわかりません。
漁業
グランカナリア島のラス・パルマス港は日本のマグロ漁船の遠洋漁業の基地にもなっています。
最盛期の1970年代に比べると寄港する船の数は減っていますが、現在でも入港する船は少なくありません。
そう、おいしいシーフードも食べられるところです。レストランで食べたセビーチェ(生魚のマリネ)がすごくおいしかった!
カナリア諸島 言語
スペインなのでスペイン語です。
スペイン人の友人たちは口をそろえて「カナリア諸島には独特の訛りがある」と言います。
私の語学力ではよくわかりませんが、ちょっと南米っぽいスペイン語を話すそうです。バスのことをグアグアと呼び、それは南米のスペイン語なんだとか。
グランカナリア島のラスパルマスで滞在している感じだと、英語を話せる人がたまにいます。
バレンシアに比べたらはるかに少なく感じます。
公的機関に行くと、結構困ります…
これもスペイン人の友人談ですが、カナリア諸島の人は優しいそうです。
私もまだ短い滞在ではありますが、それを感じています。
バスの乗り方がわからなかったときに「いいから乗りな」とタダで乗せてくれたり、
わからないことだらけの毎日でいつもいろんな人に質問していますが、嫌な顔せず対応してくれます。
お支払いも「うのいしんくえんたしんこ」と言われて、「え~と1ユーロと55セントだよね…?」としどろもどろ支払っていても、じーっと待ってにこりと笑って「グラシアス」と声をかけてくれます。初めてのお使いを見守る母のような優しいまなざし…
警察官と話すことも何度かありましたが、みんな落ち着いて理解しようとしてくれ、優しく教えてくれます。
プロムナードはジョギングにちょうど良くて朝走ってたんですが…
— Miya🇪🇸@旅ブロガーTabit Info (@TabitInfo) October 11, 2020
今日警察官に止められ
8~19時は走っちゃだめなんだよー
と言われました。走っちゃだめとかあるの?!ビックリ😮
にしても警察官の物腰が優しい👮♂️ pic.twitter.com/gL3KfzEV2M
優しい!
ただ、道や専門外のことを聞いた場合、教えてくれることが間違っている確率が非常に高いです(笑)
わからないことも自信満々に答えてくれますが、正確かは保証がありません。
カナリア諸島 行き方
日本からカナリア諸島へは直行便がありません。
1回以上の乗り継ぎが必要です。
1回乗り継ぎで行く場合の乗り継ぎ地は
- マドリード
- ブリュッセル
- デュッセルドルフ
- ロンドン
などが主要です。条件としては、
- カナリア諸島の行きたい島を選ぶ
- その島の空港への直行便がある大都市
- その大都市の中で日本からの直行便がある都市
と絞って探すと見つかります。
ヨーロッパ内の飛行機は安いものがたくさんあります。私はバレンシアから飛びましたが、
vuelingという航空会社で預入荷物込み二人で121.98ユーロ(約15,242円)でした。ロンドンからは2千円くらいの飛行機もあるそうです。
♪日本旅行のスペイン特集♪ビザ
スペインはシェンゲン協定加盟国なので観光で、90日以内の滞在の場合はパスポートのみで入国できます。
日本から来る場合飛行機に乗っている時間は長くなってしまいますが、1回乗り換えなら海外旅行でよくする人も多いと思うので、個人的には「1回乗り換えで行けるんだ!」とお手軽感を覚えました。
これからみなさんがカナリア諸島へ来たくなるような魅力を発信していきます!
ざっくりと動画で雰囲気を楽しみたい方やこちらをどうぞ!