海外に住んでみたい。働いてみたい。
そう思って、海外就職のサイトを覗いていたことがありますか?
私にもありました。でも、住んでみたいと思っている国の募集がなかったり、言語に自信がなかったり、お給料が低かったり、私じゃ受からないんだろうなと思って諦めていた日々がありました。
そんな風に思っている人が、私のほかにもいるんじゃないかな?
私は観光ビザでヨーロッパのマルタに来ていて、ここで就職しました。
海外就職のためにマルタに来たの?
>いいえ。マルタで就職する気はなかったんです。自分の興味のある分野でスキルアップにつながりそうな仕事があったので応募しました。むしろ海外だから採用されたんだと思います。私のその職種の経験値は非常に低く、日本語という言語が大きなアドバンテージになったことは間違いありません。
ここに私のケースを書き残しておくので、参考にしてもらえたらうれしいです。諦めていた夢がかなう気がしてくるかもしれません。
もし海外就職を目指しているのであれば、無料登録ができるお仕事紹介サイトがあるのでチェックしてみましょう。
『海外案件・外資系企業に強い転職【Samurai Job】』私は特殊な人間だったのか?
>いいえ。大学も行ってない、正社員にもなったことがない、夢もない、どちらかというとダメなやつタイプ。
これまでの私
海外旅行ブーム
2011年に初めてパスポートを取得し、海外旅行に行くようになりました。(海外旅行あるあるですが)旅行後、英語の勉強に目覚めました。と言っても独学で、英会話スクールに通うお金もなく、趣味で勉強していただけです。
どうやって独学で英語を勉強したかについては「英語の独学方法」に記載しています。
短期的にバイトをしては海外旅行を繰り返す生活の中、いろいろな海外の情報を目にして、海外に住むこと+ボランティアに興味を持ち始めました。
JICAに受からない
JICAに応募するも落ちるという1年間を過ごし、面接官から「技術か語学のどちらかが抜きんでていないと難しい」と言われたため、語学を選ぶこととしました。
ワーホリ3か国
ワーホリでオーストラリア、ニュージーランド、カナダへ行きました。
ニュージーランドでワークビザ取得
ニュージーランドへ戻りワークビザを取得し、ワーホリ時代の仕事に復職しました。
ビザを延長せずに仕事を辞める
そのお仕事を辞めたのは2018年2月中旬のこと。
ブロガーになる
しばらく旅をしたのち、2018年6月に旅ブログTabit Infoを立ち上げました。
海外ノマドになる
9月に再び日本を離れ、海外ノマドとなりました。
毎日ブログの管理をしているうちにどんどん夢中になり、もっとブログを成長させたい!と日々検討しています。
もっと詳しく知りたい方(なんているのかわからないけど…)は「自己紹介ページ」をご覧ください。
今の私
海外ノマドを始めて、ヨーロッパ行こうと決め、タイ・スウェーデンを経由してやって来たのがマルタ。
マルタには2018年に3か月弱ほど滞在しマルタがとても気に入りました。マルタはシェンゲン協定の国なので、90日滞在がMAX。その後90日はシェンゲン協定国外にいなくてはいけないので、イギリスやヨーロッパ近辺のモロッコやトルコに移動し、2019年3月に再び戻ってきました。
2018年、2019年ともに観光ビザです。
仕事見つけてビザを取るぞ!と意気込んでいたわけではなく、2度目のマルタ到着後は1週間ほどで次の国に行こうと思っていました。が…、
志望動機
マルタに住む日本人の友達と再会し、近況報告をしていると、彼女が「サイトマネージャーに応募したけどダメだった」という話をしてくれました。
仕事内容を聞いてみると、「それって、私が今ブログでやっていることと同じじゃない?」と気づき、とっても興味があったので会社名と仕事内容を詳しく聞いてみました。
会社のサイトの日本語版を管理して成長させる、SEOやアナリティクス、ワードプレスによる作業…ブログと一緒じゃん!
サイトマネージャーという仕事について「なんかすごそう。プログラマーとかがやってそう。」と思っていましたが、私がやっていることはサイトマネージなのか!
英語、スペイン語、スウェーデン語…など多言語に渡るサイトなので、他の言語のサイトマネージャーやSEOスペシャリストと協力してサイトをよくしていくという仕事。私のスキルアップになること間違いなし!その仕事、興味あります!となったわけです。
選考内容
応募
そして、その会社の募集ページを見ると「Open」つまり、募集中だったんです。(海外サイトにCareerというページがあれば求人を載せているかもしれないのでチェックしてみましょう)
しかもできるだけ早く働き始めてほしいという注意書き付き。めっちゃ欲しているじゃん!早速、履歴書(CV)と送り状(Cover Letter)を作りました。
直接持ち込んでみましたが、レセプションで「アポがないと会えないよ。ホームページから応募してね。」と言われたので、さっそくホームページの応募フォームから応募しました。と言っても応募書類のCVとCover Letterのデータを送付するのみでした。
3時間くらいでメールで返信があり、面接したいのでシステムから面接可能日と時間をお選びくださいと連絡がありました。希望を選ぶと翌日には担当者からメールで面接日時と場所が送られてきました。
一次面接
セキュリティもしっかりしてる会社なので受付で面接を受けに来たというと、タブレットに名前を入力するように言われ、その場でネームカードが発行され入館。
受付のおじさんも「面接か。グッドラックだね。」と言ってくれました。
ロビーで待つと担当の方が迎えに来てくれました。しかしメールで連絡とっていた方じゃない!その方は他のサイトの担当者でそこにSEO担当者も加わり、2対1面接が始まりました。
面接内容
志望動機に始まり、結構テクニカルなことを聞かれました。
- バウンスレート(直帰率)を減らすようにどんな工夫をしているか?
- どのようにSEOを学び、どのようなテクニックを使っているか?
- 日本人向けにはどういうマーケティングがいいのか?
他にも性格的なことも確認されました。
- どうやって毎日記事を書き続けるのか?
- グループで仕事をする場合、あなたはどんなポジションを取るか?
- 私たちがあなたを雇うメリットとデメリットは?
30分くらいずっと質問が続き、タジタジとしました。自信も全くなく…
- ビザは観光ビザなのでワークビザのサポートを受ける必要がある
- 将来的にはリモートワークに切り替えたい
- お給料はいくらほしいという
などの希望もここで伝えました。(こういう場合は年収の希望を言います。いくらくらいと言えばいいのかはその職種の市場をネットで調査して出します。)
面接終了直後、SEO担当者がすぐにメールをくれ、彼らのウェブサイトのリンクが送られてきました。その内容から改善点をいくつか簡単に返信してほしいということでした。
真剣に取り組むとどうしても”簡単に”返信ができず、考えて考えた結果をいかにシンプルに表現するか…と悪戦苦闘しながら翌朝返信。
返信から数十分後には面接合格のメールが届きました。
そして、次のステップであるスキルテストの日時を選び、翌週にテストとなりました。
(ここまでは)レスポンスが早いのがとても素敵!
スキルテスト
スキルテストの内容(制限時間90分)
4項目あり、最初に丁寧に説明してくれました。
- レビューを書く
- そのレビューをワードプレスのページにして、体裁も整える
- すでにあるページの修復をする
- 2のページについてタイトル・メタディスクリプション・キーワードを書きだす。会社の現在の日本語ページについて改善個所を書きだす。
自分で書くレビューのページと、既にあるページの修復は必須項目があり、それの項目を含んだ記事に仕上げるというものでした。
質問してもOKで声をかけると担当者が来て質問に答えてくれます。
ワードプレスでブログ書いている人ならわかると思いますが、スキルテストの内容自体は非常に基本的な作業で、特別難しいことを求められてはいません。意図を推測するに、ワードプレスの基礎から教えなくてもいい人を探しているということかなと思います。
このスキルテストの後はしばらく連絡がありませんでした。
祝日もあったし、時間かかっているのか?と思いつつも、日に日に不安に…きっとダメだったんだと思いつつも、はっきり断られたわけではないから今後の予定も立てられず…
1週間たっても音沙汰なしだったので、メールを送ってみることにしました。
Thank you for the opportunity for the Japanese Site Manager skills test last week.
I’m wondering if you have any feedback or update regarding results of the test.
このたった2文に何分かけたと思います?
30分…
失礼じゃない?スペルに間違いはない?タイトルはこれでいいの?(ちなみにSkills Test Feedback Requestにしました)などなど…書いては消して、出来上がった文章を眺めて悩み…もちろんジョーにもチェックしてもらいました。
(ジョーとはイギリス人の彼です。ジョーとの日常をマンガにしているのでよかったら読んでみてください。)
なんと!翌日、最終面接の呼び出しメールをいただきました!!!やったーーーーー!!!
最終面接
最終面接ってどんなことをするのだろう…志望動機とかはもう話したし…いろいろな想定をして脳内質疑応答をしていました。
当日、連絡を取っていた担当者と、タレントアクアジションというポジションの方と3人で面接。
35分ほどの面接で、たくさん質問されたのでタジタジしながらの回答になりました。質問内容はこんな感じ。
- 会社にどんないいことを持ち込めるのか
- サイトをどんな風に変えていきたいか
- SEOをどうやって学んできたか
- オフページSEOをしているか
- 年収はいくらほしいか
- どんな形態で働きたいか
- 長期的に働く気があるか
- キーワードはどうやって選定しているか
- 同業他社サイトを見たか
- その他者サイトと自社サイトのどこが違い何が足りないのか
- いつから働き始められるか
回答中、質問の意図と合致していないような気がすることが何度もあり、聞き返したり考えこむすることもありました。この他に具体的にどんな仕事内容なのかを説明されました。
最後に私のブログのURLを送ってと言われたので、面接終了後にお礼のメールを兼ねてこのブログのURLを送りました。
結果の通知
4日後に電話で連絡が来ました。
「話し合った結果…君を採用したいのでオファーを出したいんだけど受理してくれるかな。」
と言われ飛び上がって喜びました。Thanks you so much!で会話していたんじゃないかというくらい連発しました…!
年収も私が提示した額面通り。
交渉があるんだろうなと思っていたのに、そのまま受理されてびっくり!
ここまでの行程で1か月かかりました。
仕事内容面でも、お給料面でも希望する通りの仕事を、ビザのサポート付きで手にすることができました。将来はリモートワークしたいという希望も聞いてもらうことができました。
応募の条件
募集内容
ホームページ上に書かれていた募集内容は下記の通り。
ポジション
日本語のサイトマネージャー
ロケーション
オープン(つまりどこで仕事しても構わないということ)
仕事内容
- ウェブサイトでの編集・校正
- 日本語サイトのコンテンツの計画
- SEOチームの戦略を実行する
- ウェブサイトが改善されていくように問題を見つけ改善していく
- ウェブサイトのパフォーマンスを報告する
- ライターが書いたコンテンツを管理する
- 日本マーケットへの戦略の作成・実行・協力
- SEO部門やクライアントなどの他のチームとコミュニケーションをとる
募集人材
- 日本語が流ちょうであること
- 英語の能力が高いこと
- コンテンツを書いたことがあること
- SEOについての経験があること
- CMS(コンテンツマネジメントシステム)を使用したことがあること
- 同業種の経験があれば尚可
- サイトアナリティクスのシステムを使用したことがあれば尚可
- アフィリエイトの経験があれば尚可
- 他のチームと協力できること
ビザについて
実はマルタはビザが出やすいです。ワークビザもそうですが、パートナービザも応募しやすいんです。これは国の政策によりますが、外国人労働者を歓迎する国としない国があり、ルールが異なります。
私が就労許可を取得した流れはこちら「マルタで就労ビザ取得 申請から取得までの流れをご紹介」
実際マルタには、カスタマーサポートのお仕事をしてくれる日本人を探している会社があります。就労許可も申請してくれます。
マルタ、地中海、温暖、歴史のある小さな島。魅力的じゃないですか?もし海外生活に興味があれば応募してみるのもありですよ~。今からでも遅くないですよ。
英語の語学力について
募集要項にある通り英語が話せること前提です。日本の企業ではないので、上記のやり取りは全て英語で行われています。
ネイティブのようなレベルは要求されていないです。英語で生活、電話、メールなど、日本でその職業につくのと同じことを英語でできるかどうかが基準だと思います。多少の不足であればそのうち慣れるよと思ってくれるでしょう。仕事を通じて英語は伸びますが、学校ではないので英語ができない人を暖かく見守る場ではありません。
英語はできないけど海外で仕事がしたいんです!という方は、まず(留学などを含め)英語の勉強から始めた方がいいと思います。
マルタ留学はイギリスより費用が抑えられて、ヨーロッパで英語が学べるということで人気です。
「マルタ在住者が現地で調べた語学学校の費用とメリット・デメリット」
語学留学終盤でお仕事の面接を受けて就職ということもありえます。
逆の立場で考えてみて、日本語が話せない外国人があなたの経営する会社に来て「日本語はわかりませんが、採用されたらがんばるので雇ってください。就労ビザの申請もしてください。」と言われたときに雇うだろうか…?という疑問がありますよね。
その人がすごいスキルを持っていたり、海外市場に事業展開しようとしていた時に現れた現地の人だったりすれば話は別ですよね。
日常会話ができるのであれば、日本人を対象としたサービスをもつ海外企業や日本企業の海外支店などでの可能性はあるかもしれません。探してみると色々出てくるので、たくさんググってみてくださいね。
今後について
夢が膨らむ
スキルアップ
- そのサイトの研究、改善をし、自分のブログから学んだことを活かしたい
- そのサイトの改善から学んだことを自分のブログに活かしたい
他国のサイトやSEOへの考え方を学べる貴重な機会なので、しっかりスキルアップしたいと思います。
生活水準を少し上げる
今まではシェアハウスの一部屋を彼と借りていましたが、自分たちでアパートを借りようと部屋探し中。
見つかりました「マルタ 自分でお部屋を借りてみたい」
将来設計
幸いなことに彼もノマドなので、お互いの都合と希望に合わせて自由に移動してきました。
今回面接で申し出ている通り、将来サイトマネージャーとして経験と自信がついたら、リモートワークに切り替える予定です。クライアントがいるノマド生活に憧れていたので楽しみ!
わくわくどきどき夢が膨らむ!
2019年11月末に退職しました。週5勤のリモートワークしながら旅行するの厳しいな…を思い、退職を決めました。
その後、後継の方がスタートするまでリモートワークで少しだけお手伝いしましたが、2020年3月に引き継ぎ完了しました。
次はスペインのカナリア諸島に住もうとしています。
人生っておもしろい
前職が好きすぎて、仕事を辞めることが不安でした。
ニュージーランドのクイーンズタウンで観光業に従事していて、こんないい職場、こんないい仲間、こんなきれいな街、二度とこんなチャンスはないんじゃないか…と心配したんです。
それでも他の国へ行きたい気持ちが抑えきれず仕事を辞め、模索しているうちに思いがけずブロガーとなりました。
その経験からヨーロッパでサイトマネージャーになる日が来るとは、想像もしていませんでした。
こんなことが起きる人生って本当におもしろいです。
私はずーっと普通か、普通以下でした。
大学進学もしていないし、正社員になったこともない。将来何したいの?と自他ともに聞かれて落ち込む、そんな自分でした。
パスポート取得したのが26歳、海外移住したのが30歳、ブロガーになったのが34歳。遅すぎるスタートってないんだなと思います。というか他の人より遅く始めたことを気にする必要なんてないんだなと思います。
こんなにのびのびと生きられる幸せと、その幸せから生まれるびっくりする幸せな現実。
こんなに自分勝手に生きている私を好きになってくれる人なんていないんじゃ…と思っていたのに、心優しいジョーと付き合うことになって早3年半。
ジョーは私の自分勝手さを「自分がしたいことを形にしていく人」と前向きにとらえてくれていて興味を持ったそうなので、それもまた「のびのびと生きる幸せから生まれた現実」の一つです。
なんだかおかしな、すごく心地のいい、自分の人生が大好きだと思えるようになりました。
諦めてばかりだった私。
諦めるのを辞めたら、大変なこともあったけどこんなに楽しくなりました。
やりたいことに進もうとするときに不安に思う気持ちや、でも…だって…と思うのはとても当たり前の感情です。私も新しいことに挑戦する旅に毎回不安になります。
でも不安を理由にあきらめるのはとてももったいないことなんだと学びました。だから不安であきらそうな人がいたら、一つのケースとして自分のことを伝えたいと思い記事にしました。
みなさんの人生がより楽しいものになるように願っています。
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